【レポート】「住まい・建築不動産の総合展BREX2025」佐伯理事のセミナー

「【レポート】「住まい・建築不動産の総合展BREX2025」佐伯理事のセミナー」のアイキャッチ画像

2025年6月4日から3日間、「住まい・建築不動産の総合展BREX2025」が東京ビッグサイトにて開催されました。

「住まい・建築不動産の総合展BREX2025」とは住宅ビジネスフェア/非住宅 木造建築フェア/ビル建築・管理EXPO/マンション総合EXPO /マンション管理組合サポート展/賃貸住宅 管理・仲介EXPO/建物の防災EXPO/特別企画「不動産売買ゾーン」の7つの分野の専門展示会と1つの特別企画を同時開催している幅広い業界動向や新製品・技術を一度に把握できる総合展です。

この総合展では、100以上のセミナーが開催されており、その一つとして本会の愛媛県代表理事である佐伯大地氏が「管理戸数0戸から1,200戸まで拡大~不動産業未経験からでも成功した考え方とロードマップ~」と題したセミナーを開催しました。

本セミナーでは満席で立ち見が出るほどの好評ぶりでしたので、講演内容を少しご紹介いたします。

業界未経験から不動産業をスタート

元々は銀行員でしたが、阪神淡路大震災での被災経験などを契機として家業を継ぐことになった佐伯理事。

市場は愛媛県東温市。その名の通り、掘れば温泉が出る、人口たった32,000人の小さい町だそう。

最初は売買から始め、東温市の不動産会社は10社ほどしかおらず、「ライバルが少ない方がシェアを獲得できるのでは」と、県庁所在地の松山市ではなく東温市で事業を始められたとのこと。

「当時は今ほど情報もなく、大変でした。」と事業開始当時を思い起こされました。

不動産における「ファーミング」とは何か?

ファーミングとは、特定エリアを深堀して、土地を耕すように人脈を広げていくこと。その中で信用を得て、仕事を広げることを指します。時間がかかるけど、地道な活動がいつか仕事に繋がる、と佐伯理事は話します。

「チラシを持って地域を回り、空き地空き家を探す。これは現在も行っていてスタッフと週3回1時間程度を15年やっている。またその際には、所属しているFCのイメージカラーであり、ミカンの国・愛媛県にもあっているオレンジを基調としたチラシやユニフォームを着用していることもあって、今ではオレンジと言えば佐伯物産と思ってもらえるようにまでなった。」

「空き家相談に来た時に、その物件の近所の話ができると、すごいなと思われる。特定エリアなら絶対負けない。そういう強みをつくるのが大切。」

しかし、一人でやるとどうしてもくじけてしまうので誰かと仕組化してこなすのが大事、と佐伯理事は話します。

売買仲介だけでなく管理業務を始めたきっかけ

そもそも売買仲介のみを行っていた佐伯理事。

ファーミングで作成した空き地空き家のリストが約300件あり、そこに定期的にDMを送ると、だいたいDMを見てから1年半後くらいに売買の相談が来るのだと話します。

「月日はかかるが、一定数問い合わせが来るようになって、売買に繋がるが、売買仲介だけだと、安定収入を得ることができない。」と将来が不安に。

そこで賃貸管理業を始めることで管理業収入が得られると思い、管理を勉強しようと全宅管理に加入を決めたのだという。

「ファーミングエリア内で、賃貸アパート・マンションを調査してリスト化し、定期的な情報誌をオーナーに届けた。

実際に問い合わせがあった際も、DM等で佐伯物産を認知してもらっているので、売買でも管理の話でも他社を一歩リードできた。

さらにエリア内については物件数・だいたいの入居状況・周辺状況の話ができるので、信頼獲得に繋がり管理委託を受けられるようになった。」と話します。

決めたことを愚直に続けることが大切

地域の不動産会社「不動産のプロ」として恥ずかしくないだけの知識と経験+地域の情報を備え、エリアの事を誰よりも熟知できる存在になると大手には負けないという。

「ファーミングは不動産会社にとって地域情報の宝庫。実際に体験して得た情報と体験談は他にはない信用力をもたらします。」

「今回お伝えしたのは私の地元市場と会社における事例ですので、それをそのまま真似して下さいというつもりは毛頭ありません。

しかし、困っている人はどこにでもいます。

『私は賃貸担当だから、売買担当だから、相続などわからない…』と言っていませんか?

意外にも当たり前のことを当たり前にやっている方は少ないのです。

私の話に限らず、今日この会場内全体で聞いた話のどれか1つからで良いので継続して実践すること。

それが「不動産のプロ」としてふさわしい知識と経験を備えて、オーナーからの信頼を得る為の第一歩となります。」

まとめ

佐伯理事のお話は、佐伯理事にしかできないことではなく、誰にでもできるであろう内容でした。

その中でも心に響いたのは

「分かってきたのは失敗する方は当たり前のことを当たり前にやっていないということ。」

佐伯理事のようにコツコツ「ファーミング」を行えること、愚直に継続することが成功に繋がること。

会場の皆様に強く刺さったと思いますし、この講演を聞いた方の中から、きっと第二第三の佐伯理事が生まれることでしょう。

「住まい・建築不動産の総合展BREX2025」では、全宅管理提携企業を集めた特別ブースもありました。たくさんのご来場ありがとうございました。

次回開催の際にはぜひ足を運んでみてください。

 

「住まい・建築不動産の総合展BREX2025」HP

https://housing-biz.jp/