【レポート】利益の組立図を作る為の特別ゼミ 第四回

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一般社団法人全国賃貸不動産管理業協会が開催した“利益の組立図を作る為の特別ゼミ”に参加致しました。

今回の記事では9月20日(水)に開かれた第四回セミナーの様子をレポートいたしますので、是非ご覧下さい。

【レポート】利益の組立図を作る為の特別ゼミMTG回

セミナー概要”利益の組立図を作る為の特別ゼミ”

このセミナーに参加することで、漠然とした不安や将来の悩みがクリアになり、具体的で明確な行動計画を描けるようになります。

過去の参加者からは、「不安だった未来に自信を持てるようになり、明確な方向性が見えた」といった声が寄せられています。

さらに、集客数を2〜3倍に増やす方法や、他業種で利益アップを実現させた方を呼び、利益を伸ばす秘訣を、参加した方のみに伝えてくれます。

開催形式は Zoomによるオンラインセミナー形式で講義・MTG併せて全6回行われます。

前回までのセッションでは、「単にモノを売る」視点から脱却し、顧客の感情に焦点を当てるアプローチが強調されました。商品やサービスが売れる背後には、感情が行動を生む現象があることに着目し、利益の組立図を考えました。
不動産の販促においては、単に物件の特徴や魅力を強調するだけでなく、その物件が顧客の感情やニーズにどのようにマッチするかを伝えることが大切です。
今回のセッションでは、参加者がこれまでの実践事例を共有し、互いに意見交換を行いました。

さらに、セミナーでは「3つのF」が紹介されました。これは、フラット(全体像を把握すること)、フロー(行動の流れを理解すること)、フォーカス(改善点を見つけること)の3つの要素を意識することが販促活動の成功につながると説明されました。

例えばチラシを置いて販促行為をした時、「そもそも見られてない場合」、「グッとこなかった場合」、「不安があった場合」があります。
感情と行動のデザインを考え、チラシを見てから手に取り、読んで相談し、最終的に申し込むという一連のステップを確立することが重要です。そしてその一連のフローの中で問題点を見つけて改善する必要があります。

講師から一番大切なのは「顧客の不安の払拭が成功への鍵である」と述べられました。日々の業務の中で顧客の疑念に気づくこと、疑問をメモすることが重要だと述べられました。そこに問題点が隠れているのです。

セミナーでは、他の業界からの事例も紹介され、コンビニのコーヒー販促事例や飲食店のポップの事例が参考になりました。「人の感情」にフォーカスし、行動エスコートがどのようにされているかを理解することが大切です。参加者は、ブレイクアウトルームで自身の利益の組立図に潜む、顧客が不安を感じる部分を考え共有しました。その後、講師から、顧客に寄り添うアプローチをするためのアドバイスをもらい有意義な時間を過ごしました。

最後に「何故あなたから買わなきゃいけないのか」に焦点を当て、顧客に共感を呼び起こすテクニックが紹介されました。現代は”何を買うか”より”誰から買うか”が重要視される時代です。他社との優位性を伝えることも重要ですが、共感してファンになってくれることが大切です。
セミナーの中でサイモン・シネックさんの「 優れたリーダーはどうやって行動を促すか」のゴールデンサークルの理論動画が非常に勉強になると紹介されていたのでぜひご覧ください。

ゴールデンサークル理論の基本

ゴールデンサークル理論は、3つのレベルから成り立っています。
■Why(なぜ): 事業の存在意義や信念。
■How(どのように): 事業の独自性や過程。
■What(なにを): 事業が提供する具体的な商品やサービス。

「Why」

なぜこの業界に参入したのか、なぜ不動産を提供するのか、なぜ存在するのかを明確に考える必要があります。これは不動産事業者の使命や価値観を示す部分です。たとえば、「私たちは顧客の夢の住まいを実現し、コミュニティを築くお手伝いをすることで、より豊かな生活を提供し、地域社会に貢献することを信じています」といったメッセージが「なぜ」を表現することになります。

自分や事業の本質的な存在理由を見つけることが第一歩です。これは単なる収益追求だけでなく、顧客や社会に提供する価値への情熱を含むものです。

「Why」の見つけ方

■自身や事業の価値観を考える。
■顧客のニーズや価値観を理解し、共感を深めるポイントを見つける。
■短期的な利益だけでなく、持続可能な価値提供に焦点を当てる。
「Why」を明確にすることで、顧客との共感を深め、ブランディング戦略を構築しやすくなります。

「How」

具体的な戦略やアプローチを説明し、「なぜ」を実現するためにどのように取り組んでいるかを示します。たとえば、顧客に最高品質の物件を提供するために、「厳格な選定プロセスと専門知識を活用しています」といった情報が「どのように」を表現します。

「What」

不動産業界で提供する具体的な商品やサービス、物件情報です。「なにを」を明確に伝えることで、顧客は具体的な選択肢を把握できます。

ゴールデンサークルを活用したビジネス成長

ゴールデンサークルをビジネス戦略に組み込むことで、次のような利点が得られます。
■顧客への感情的な結びつきを強化する。
■競争優位性を築く。
■長期的な持続可能な成長を促進する。

ゴールデンサークル理論を活用することは、ビジネスに新たな可能性を開くかもしれません。なぜ事業を行うのかを明確にし、それが顧客との共感を深め、競争の激しい不動産市場で差別化を図る手段となります。

「Why」を探求し、それをビジネスの中心に据えることで、事業は独自性を発揮し、長期的な成功への道を切り拓くでしょう。持続可能なビジネスとして成長するために、ゴールデンサークル理論を活用し、不動産事業の未来を明るくしましょう。成功への第一歩は、なぜ事業を行うのかを知ることから始まります。

ゴールデンサークル理論を活かした物語作り「現在の価値から未来の夢」

未来を明確に描くために、参加者はゴールデンサークル理論を踏まえたうえで、自身の事業における物語を紡ぎました。未来「夢」・現在「大切にしていること、思い」・過去「人生に影響を与えた出来事」を通して、事業者はなぜ存在し、どのような価値を提供するのかを深堀りしました。これにより、事業者がお客様に対して持つ独自性と魅力が浮き彫りになり、強力なブランディングの礎が築かれました。

お客様と繋がるための戦略的アプローチ

お客様との深い繋がりを築くためには、適切な媒体戦略が不可欠です。セミナーでは、紙、HP、SNS、ニューズレターなど様々な媒体を駆使してお客様との繋がりを構築する方法が解説されました。不動産業界では特に、お客様に有益な情報を与えること、専門家ならではの知識の提供、より良く暮らすための情報提供が成功の鍵となります。これらの手法を活用することで、事業者は積極的な顧客エンゲージメントを促進し、市場での存在感を向上させることができます。

利益とお客様の幸福を融合する事業者の視点

事業者は利益を追求するのではなく、お客様が喜ぶ形を模索することが不可欠です。セミナーでは、事業者がお客様に提供できる価値の重要性が強調されました。お客様が求める情報やサービスを的確に提供することで、事業者自身も繁栄することができ、双方にとってウィンウィンの状況が生まれます。これが、利益とお客様の喜びを融合する真の成功への鍵なのです。

まとめ

このセミナーを通じて学んだことは、ただ利益を追い求めるのではなく、お客様の心を動かす感動と共感こそが更なる利益を生み出す重要な要素であるということです。
競争の激しい市場で差別化し、お客様に選ばれる理由を明確にし、その中でお客様の心が動く感動と共感に満ちた顧客との繋がりが、私たちの利益を伸ばす鍵となります。
独自の価値を改めて見出し、提供することで、市場で存在感を示し、利益を伸ばすことができるでしょう。
お客様との特別な瞬間を大切にし、信頼と感動を育む不動産サービスを提供していくことが大切です。